2012年04月07日
堀紘一氏の新刊「正しい失敗の法則」(PHPビジネス新書)講演会
「正しい失敗」の法則 (PHPビジネス新書)
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4月5日 丸善丸の内本店にて 堀紘一氏の新刊「正しい失敗の法則」(PHPビジネス新書)講演会に参加した。
堀紘一氏は、1945年兵庫県生まれ、東大法学部卒、読売新聞社、三菱商事を経て、ハーバードビジネススクールでMBA、ボストンコンサルティング入社、89年より同社代表取締役社長、2000年にベンチャー企業のコンサルティングを行うドリームインキュベータを設立、代表取締役社長に就任。
初めて講演会に参加させていただいた堀紘一氏の印象は、たいへんパワフルで声に迫力のある方であると思った。
エリートコンサルタントであるにもかかわらず難しい言葉は使われず、わかりやすいメッセージを熱く語っていただけたことに、たいへん好感を持てた。
講演会のメッセージは、「若い人は、失敗を恐れず挑戦しろ!」というものであった。
以下堀紘一氏のメッセージである。
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日本の大企業は、失敗しないことを要求される。サラリーマン人生で失敗しなかった人が出世していく。
失敗しないためには、何もしなければよい。チャレンジしなかった人が大企業の社長、取締役に出世する。
よってグローバルの競争で挑戦することができない。その結果日本の大企業は、元気がなく、日本経済が活性化しない。
昔のホンダ、ソニーは輝いていた。何故ならチャレンジして多くの失敗をしていたからである。
ホンダは、トヨタ、日産より多くチャレンジして失敗も多くしていた。ソニーは、パナソニックにチャレンジして多くの失敗をしていた。その多くの失敗の中から画期的な成功が生まれてくる。
ヒット作の裏には100の失敗があるのである。
ビジネスは、1勝9敗でも勝てる。たとえば1つのヒット作が出れば300億円もうかる。
1つの失敗作の投資は、10億円であるとする。そうすると、9回失敗作でも損失は90億円、9回の失敗のあとで1つのヒット作が出れば、300億円ー90億円=210億円の儲けになる。
この1勝9敗で勝てるのはスポーツの世界ではありえない。
例えば、柔道は、オリンピックで金メダルをとるには、連戦連勝しないといけない。1度も負けられない。
プロ野球は、3勝2敗のペースでペナントレースを乗り切れば優勝が見えてくる。
すもうは、13勝2敗で優勝が見える。
ビジネスは、1勝9敗で勝てる。よって日本人はもっともっとチャレンジしてほしい。日本人は、失敗がいやなので、誰もチャレンジしない。
エリートコンサルタントの堀紘一氏も多くの失敗を経験されたそうである。知人に騙されてお金を取られたこともあったそうである。恋愛も好きな彼女にどんどん振られたほうがよい、振られなければ、落ち込んだ気持ちがどういうものかわからない。人間としての幅もでない。失敗を恐れず何事にもチャレンジすることが重要。
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たいへん勉強になる講演会であった。
新刊書「正しい失敗の法則」 堀紘一著 (PHPビジネス新書) お奨め書籍である。
ドリームインキュベータ(堀紘一氏)
http://www.dreamincubator.co.jp/company/executive/