2017年11月07日

新刊書籍「仕事のできる人はなぜ決断力があるのか」(生産性出版)の原稿の一部を紹介

新刊書籍「仕事のできる人はなぜ決断力があるのか」(生産性出版)の原稿の一部を紹介


私自身も決断力はなかった


日本人のビジネスパースンの中にも優秀な人はたくさんいます。ただ、こと決断力においては、欧米、とくにアメリカで活躍するビジネスパースンに及びません。それが、私の素直な感想です。


ただし、これは、能力の問題ではなく、文化の問題です。どうも、日本の文化として決断を好まないところがあります。問題をあいまいなまま先送りし、自分の中で抱え込んでしまう傾向があるのは否めません。


欧米人のようにいつ何時でも、物事に白黒つけることがいいわけではなくて、世の中にはあいまいなままでいいものもたくさんあるし、あえて答えを出さないでおいたほうがうまくいく場合も多々あります。しかしながら、こと、ビジネスの場面では、あいまいなまま放置し、決断しないで問題を先送りすることで、いいことは何もありません。そればかりか、非常に大きなリスク要因になっています。


私自身、P&Gに入社したてのまだ若いころの苦い経験があります。

新卒でP&Gに入社した私は、営業部員として中部支店に配属され、和歌山県全域の営業を一人で担当することになりました。

交渉相手は海千山千のバイヤーです。大学を出たばかりの新米営業マンが太刀打ちできるはずもありません。商談の中身も、バイヤーに言われた通りの注文にこたえる、いわゆる“御用聞き営業”が実態です。


交渉も何もなく、バイヤーの要求に応えられるかどうかだけが問われますので、当然、取引は常に相手のペースで進められます。こちらの要求はあまり聞いてもらえず、いいように値切られてしまうことばかり。それでも数字が欲しい私は、無茶な要求でも甘んじて受け入れるしかありません。ときには、会社の規定にない値引きを約束してしまうこともありました。


取引先とのパートナーシップのもとにWIN WINの関係を築くとか、お客様にP&G商品を使うことを通して、快適な生活を提案するといった理想とはどんどんかけ離れ、ただ数値を追いかけるばかりの毎日。売れるなら、ルールを曲げることもいとわなくなり、効率の悪さを体力頼みの根性営業でカバーしていました。


[画像:a4af9e36-s.jpg]


そうやって、どうにか結果は出していたものの、毎日が忍耐の連続です。バイヤーとは顔見知りになっても本当の信頼関係を築くことはできず、顔を合わすのも本当はいやでした。会社では認めていない値引き約束させられ、どうやって協賛金を作ろうかという算段で頭はいっぱい。体力頼みの根性営業ゆえ、肉体的にもハードです。朝起きたとき、また今日も地べたを這いつくばるような一日が始まるのかと思うと、心から憂鬱になった日もありました。


このころの私は、こうやって、理不尽な苦しみに耐え忍んで社会人になっていくものなのだろうと自分を言い聞かせていました。けれど、後に私は自分の間違いに気づくことになります。会社は、私に耐えることなど求めていませんでした。私に求められていたのは、ある決断だったのです。

(続く)


小森コンサルティングオフィス at 22:44コメント(0)決断力のマネジメント   このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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小森康充
営業トレーナー:小森康充

小森 康充
(こもり やすみつ)

小森コンサルティングオフィス代表
人材育成トレーナー

高い営業能力と顧客コミュニケーション能力により常にハイレベルな売上目標を達成。

世界的エクセレントカンパニーにおいて、アジアパシフィック最優秀マネージャー等数々の表彰を受ける。

後に世界No.1サクセスコーチであるアンソニー・ロビンズのコーチングスキルを習得。

卓越した営業スキルに世界No.1のコーチングスキルをミックス。独自のスキルを確立。

小森コンサルティングオフィスオフィシャルサイト

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