決断する力

2012年03月29日

「決断する力」 猪瀬直樹著  (PHPビジネス新書)おすすめ書籍の紹介

決断する力 (PHPビジネス新書)
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「決断する力」 猪瀬直樹著  (PHPビジネス新書)を読んでいる。

〜大震災後、東京都を陣頭指揮する副知事の思考と行動20ケ条〜

「想定外をなくす戦略と実行」 たいへんすばらしい本である。作家として数々の賞を受賞され、東京工業大学特任教授を経て、現在は東京都副知事の猪瀬直樹さんの著書である。

国民が、自民党、民主党に期待的できず、官僚政治にも失望している現在、東京都の石原慎太郎知事、大阪の橋下市長の人気、信用度は抜群である。

この本を読むと、東日本大震災の東京都のすばらしい対応、行動力がよく理解できる。

石原慎太郎都知事、猪瀬直樹副知事の言動には、リーダーシップがあり、国民の為という軸と臨機応変な判断力がある。

特に「緊急時には平時のルールは無視し、何が国民の安全にとって重要かで判断する。走りながら考える!」

日本全国の危機管理能力のない政治家、官僚、役人に読んでもらいたい内容である。

著書の主な内容

1)イギリスからの「SOSツイート」、
2)ソーシャルネットワークで命も救われる、
3)「自助、共助、公助」の発想が重要
4)緻密なシュミレーションで「想定外」をなくす
5)「災害後社会」に国民としてどう立ち向かうのか

この本から私が考えたポイントは、

1)緊急時の臨機応変の行動こそがリーダーシップ

3月11日大震災時、東京都庁の9F防災センターの画面に、千葉県市原市のコスモ石油コンビナートが炎上している様子が映し出される。猪瀬副知事、石原都知事は、防災部長に即、消防艇の出動を指示。道路が混乱している災害時、海は重要な輸送経路である。本来であれば、千葉県の森田知事から総務省に要請がだされ、総務省から東京に連絡がくるしくみである。その連絡ルートを飛ばし、即 消防艇が出動する、この機敏さが重要ある。
実際1時間後に森田千葉県知事から出動要請の電話がかかってきた。

2)大災害時にはツイッター、フェイスブック

災害時には、携帯電話がつながらない。そこで効果を発揮するのが、ツイッター、フェイスブックである。これらは、インターネット配信の為、ドコモの回線がパンクしてもつながるのである。まさに新聞、TV、携帯電話以上の有益な通信手段である。今回の災害時 副知事の猪瀬さんのツイッターがすばらしい効果を発揮した。

例)主税局報告 千代田、荒川、八王子の都税務署を帰宅困難者に開放、日比谷公園、上野公演各200人
(2011年03月11日、20時12分の猪瀬さんのツイッター) これが継続して配信される。

3)スピードこそ命

ツイッターで実現した猪瀬さんとソフトバンクの孫さんとの会談
東京の地下鉄でi−phoneが使えないという消費者から孫さんのツイッターへのリクエスト、孫さんは、交渉しているがなかなか進まないとの返事、ある人が副知事の猪瀬さんに連絡してみれば、と猪瀬さんのツイッターに連絡が入る。猪瀬さんと孫さんが直接ツイッターで連絡をとり4日後に会談実現。地下鉄の携帯電波の拡大について動き出す。このスピード感が重要なポイントである。特に東京メトロは、官僚的で消費者の利便性を二の次にする会社である。

4)身を削る覚悟のない東京電力の値上げに異議あり

今回の大事故を起こした東京電力、燃料費の値上げを理由にしているが根拠の数字をださないという、あきれた現状である。癒着体質、隠蔽体質で国民の安全を真摯に考えない東電には、あいた口がふさがらない。

我々東京都民が一丸となって東電の傲慢経営、値上げに「NO」をつきつけようではないか。

5)最も効率的なエネルギー供給は、「天然ガス」である。

川崎天然ガス発電所は、ざっと100万キロワットの発電出力で原発1基分。

天然ガス発電は、従業員1人あたり1.5億キロワット(25人で運用)で、東電は、年間2900億キロワットを7100人で運用している。東電の1人あたりは、4000万キロワットである。

また天然ガス発電所は、敷地面積も小さくてすむ。川崎天然ガス発電所の敷地面積は、6万平方メートル、福島第一原発の敷地面積は、350万平方メートル。建設コストもッ天然ガスは、2基で500億円 原発よりも安い。

また燃料がLNGだから、二酸化炭素の排出量が少なく環境にもやさしい。

天然ガスの埋蔵量は飛躍的に伸びており、将来の供給体制も安全である。

まとめると天然ガスと原発の比較は、人件費が、4倍、敷地面積日は60倍、建設コストも安く、安全で、原料の供給も問題ない。小さい面積で作れるので都心に作れる。福島のように長い長い送電菅を東京まで引く必要がない。

この数字を見ると天然ガスのエネルギー供給が最も効率的であることがわかる。

いかに東電の原発が今まで、効率の悪い経営をしていたのかが一目瞭然である。

我々国民に報道されてきた「原発は安全で、効率が良い」ということが真っ赤なウソであったことがわかる。

6)緻密なシュミレーションで「想定外」をなくす

震災以降「想定外」という言葉を何度聞いたことであろう。私は危機管理のできない責任者の単なる言い訳であると思う。「想定外」というと責任を回避できると思っているのであろうか?

猪瀬さんは、「緻密なシュミレーションをすれば、「想定外」をなくすことができる」と指摘されている。

過去1000年以上の歴史を分析すると十分今回の震災は予想できたものである。

実際東京都では、直下型地震にそなえ多くのシュミレーションから安全対策が急ピッチで進んでいる。

また原発事故が起こることも過去多く指摘されてきた。そのたびに東京電力、原子力安全委員会が握りつぶしてきた。この事実も我々国民はしっかりと認識しないといけない。

我々国民1人1人が、過去の分析から何が正のか、自分はどう行動すべきかを、しっかりと考え行動する必要があろう。

「決断する力」 猪瀬直樹著 (PHPビジネス新書)

すべての日本国民に読んでいただきたいおすすめの1冊である。

感謝!

小森コンサルティングオフィス at 16:51コメント(0)トラックバック(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
小森康充
営業トレーナー:小森康充

小森 康充
(こもり やすみつ)

小森コンサルティングオフィス代表
人材育成トレーナー

高い営業能力と顧客コミュニケーション能力により常にハイレベルな売上目標を達成。

世界的エクセレントカンパニーにおいて、アジアパシフィック最優秀マネージャー等数々の表彰を受ける。

後に世界No.1サクセスコーチであるアンソニー・ロビンズのコーチングスキルを習得。

卓越した営業スキルに世界No.1のコーチングスキルをミックス。独自のスキルを確立。

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