組織マネジメント
2014年10月26日
「OGSMの目標設定」とは?効果的組織マネジメントのための実践手法。
マネジメント(管理職)の皆さんへ
皆さんは日々組織の管理をされていることでしょう。
皆さんの重要な仕事の一つは、チームメンバーに目標と戦略を伝え、部下にモティベーション高く目標達成の行動を起こしてもらうことですよね。
ではそのためには何が重要なのでしょう。マネジメントスキルの第一ステップ、「目標と戦略を決定し部下全員に伝える」を効果的に実行する手法として「OGSMの目標設定」があります。
今日はそれを紹介します。
「OGSMの目標設定」
OBJECTIVES(目的)
我々は何を達成するか? 何を達成すべきか?という目的を言葉で表現したもの
目的が決まるのは以下の要素がある
自然と決まる場合、会社の方針として決まる場合、ビジョン、ミッションによって決まる場合、
上司の方針として決まる場合である。
GOALS(目標)
目的を数字で表したもの。目的の達成にむけて数値で進歩状況を示すことが重要
ゴールは「具測達一の原則で設定する」
具体的(Specific) その目的は具体的であるか?数字、期限、固有名詞が入っているか?
測定可能(Measurable) その目標は測定可能であるか?途中経過をレビューできるか?
達成可能(Achievable) その目標は達成可能かつチャレンジングな目標であるか?
一貫性(Compatible) その目標は、会社目標、得意先ニーズ、上司からの指示内容と一貫性があるか?
以上のポイントの頭文字をとって「具測達一の目標設定」という。
STRATEGIES(戦略)
目的と目標が「何を達成するか」であるのに対して戦略は、「どのように達成するか」ということである。
一般的に目的を達成するのに2〜4の戦略があることが多い。戦略は目的を達成するために展開されるものである。つまり「目的達成するために決められた手段」のことである。
効果的戦略の4つのS
1)Sufficient(十分かどうか)
効果的なストラテジーとは、卓越した実行力で実施すれば必ずゴールが達成できる主要な決定事項をカバーしていなければならない。効果的なストラテジーの立案は、得意先状況、競合状況、消費者ニーズ、当社の強みを明確に分析していなければならない。
2)Sustainable(持続して使えるかどうか)
効果的なストラテジーとは、1回しか実施できないものではなく、持続して長期に実施できるものであることが必要である。そして競合に対して優位に立つものでなくてはならない
3)Selective(選択されたものかどうか)
効果的なストラテジーとは、実行したいと思うことを並べたリストではなく、成功するために決定的に重要なものを絞り込んだものでなくてはならない。そのためには、アイデアとして出された多くのストラテジーから絞り込まれた2〜4つのものであるということである。
4)Synchronized(一致しているかどうか)
効果的なストラテジーとは、そのストラテジーに参加する組織各部門の強みや才能を利用したものであること。真の競合的優位性とは、組織のあらゆる部門が効率的に協力し合い、連携して働くことから生まれる。
以上の4つのSを満たす戦略が立案できると目標達成に効果的な戦略プランであるということができる。
MEASURES(途中経過の測定=管理項目)
メジャーとは、途中経過の測定のことで管理項目といわれる。
これはストラテジーの進歩状況を数値で表したものである。プロジェクトの進行状況を3月、1月、または2週間間隔でレビューしていく。そのことにより目標、戦略の実行度合、戦略、実施プランの修正等を行っていくことができる。
何故メジャーメントが重要かというと、測定されたことが達成されたことであるからである。
一般的なメジャーメントは、得意先における売上、利益、新製品のディスプレイ状況、キャンペーンの協力度合い、消費者満足度、得意先満足度、等がある。
以上がマネジメントスキルのステップ1:「目標と戦略を部下全員に明確に伝える」の具体的落とし込みに実践できるOGSMの目標設定のポイントです。
実践してみてください。詳細はテキスト書籍「リーダー3年目からの教科書」(かんき出版)のマネジメントスキルのパートを参考にしてください。