2014年01月12日
「リーダーシップ6つの試練」ディーン・ウイリアムズ著 おすすめ書籍の紹介
「リーダーシップ6つの試練」ディーン・ウイリアムズ著 おすすめ書籍の紹介
著者のディーン・ウイリアムズ氏は、ハーバード大学大学院ケネディスクール・パブリックリーダーシップセンター講師。彼は「世界のリーダープロジェクト」を運営し、現職の大統領や首相経験者が直面したリーダーシップの試練についてインタビューを重ね、文書化している。
東ティモールでは、初代大統領アドバイザーとしてリーダーシップ、トレーニングに従事。シンガポール政府、ナイジェリア政府、マダガスカル政府大統領のアドバイザーを歴任。
親日派で松下政経塾でも学び、日本のリーダーの研究もされている。
本書は、世界には真のリーダーシップと偽のリーダーシップが存在するという。
組織、企業、共同体、国家が成功する鍵は、「リアルリーダーシップを実践する人々」が存在するかどうかにかかっている。
リアルリーダーシップとは何かというポイントの説明から、実践的なリーダーシップを置かれた状況で6つに分けて説明している。
6つとは、活動型試練、発展型試練、移行型試練、維持型試練、創造型試練、非常事態型試練、
それぞれの状況におけるリーダーシップのポイントを具体的な国家、企業の実際の成功例、失敗例を紹介しながら解説されている。
私がメモしたポイントは、
1:リアルリーダーシップは、叡智、勇気、そして創造力を必要とする。
2:忠誠心はアイデンティティを形成し、仲間や共同体、会社とのつながりを深める源である。
3:世界の歴史は偉大なる人間の伝記に他ならない。
4:叡智とは、公益のために働くことに関するもの。さまざまな自己の利益と他者の利益、及び生活環境の他の側面、たとえば住んでいる町や国、環境、宗教などとのバランスをとること(ロバート・スターンバーグ:社会心理学者)
5:人は真の問題を回避するためであれば、ほとんど何でもする。
6:真のリーダーシップとは、自分の世界に責任を持ち、他の者も責任が持てるようにサポート提供するものである。
7:「責任がある」という言葉の意味は、原因、行為の主体、または何かの源になるということである。
それは地位やアドバイスに依存せずに行動する能力も意味する。
8:リーダーシップとは、カリスマとして君臨し強引に引っ張っていくことではなく、現場の問題を常に理解し、一人一人に対し理解する手助けを行い、人々や集団の価値観、習慣、行動様式、プライオリティを変えていくことである。
「リーダーシップ6つの試練」ディーン・ウイリアムズ著 英治出版 多くのビジネスマンに読んでいただきたいおすすめの書籍である。