2023年01月20日
圧倒的な結果をもたらす目標設定法〜「具測達一」の具体的とは
圧倒的な結果をもたらす目標設定法〜具測達一
決断力を発揮するためには目標が必要です。そもそも目指すべきゴールがなくては決断できません。
目標設定において重要なポイントは4つです。
1)具体的
2)測定可能
3)達成可能
4)一貫性
この4つの最初の文字をつなげて「具測達一」と呼びます。
具体的で、数値にして測定しやすく、現実的に達成できる値であり、そして、会社の方針との一貫性がある目標を設定することによって、目標を達するプロセスの中で何をすべきかが明確になり、まわりのサポートを得て、最短距離で成果に結びつくことを可能とするのです。
4つのポイントについて、それぞれ詳しく見てみましょう。
1)具体的
目標設定に限らず、ビジネスにおいては、数字、日付、固有名詞、これらの極めて具体的な事柄がなければ話になりません。
私が営業課長だとして、山田君という部下がいたという過程で次のようなやりとりがあったとしましょう。
ある日、山田君が息せき切って私の席にやってきて、こう報告しました。
「小森課長大変です」
「なんだ、どうした?」
「競合の花王のメリーズブランの新商品がすごいらしいです」
「どうすごいんだ?」
「とにかく、画期的な商品みたいなんですよ。うちも対策を打たないとパンパースが売れなくなってしまいます」
なるほど、山田君の慌てている様子から、相当に大変そうだということは伝わります。
しかし、小森課長は山田君のこの報告ではどんなアクションもできません。
なぜなら、何も具体性がないからです。「花王のメリーズブランドの新商品すごい」と言われても何がどうすごいのか、山田君の話からさっぱり見えてきません。
では、具体的な報告とはどのようなものでしょうか。
同じシチュエーションで見てみましょう。
山田君が息せききって私の席にやってきてこう言いました。
「小森課長大変です」
「なんだ、何があった?」
「花王のメリーズブランドの新商品情報が入りました」
「おお、どんな情報だい」
「発売日は10月1日、価格は2980円です。高分子吸収体を20パーセント増量して、尿漏れを徹底的に抑える仕様です」
「それが本当なら、うちの製品以上じゃないか」
「はい、しかもテレビコマーシャルを3カ月間入るそうです」
「しかし、その情報、どこまで信頼できるんだ」
「この情報は○○卸店の山本部長からの情報です。山本部長の情報はいつも極めて正確ですので、この情報も80パーセントぐらいの確立で当たっているはずです。うちのパンパースも何か対策を打ったほうがいいと思います」
これぐらい具体的な情報を得られたら、課長である私は、山田君の話をベースに本社の企画部長にレポートを提出します。すると、会社全体で素早く対策に動けるわけです。
これが「具測達一」の目標設定の原則の「具体的」ということです。