2023年01月20日
「具測達一」の目標設定の原則の「測定可能」とは
「具測達一」の目標設定の原則の「測定可能」とは
測定可能ということは、数値などに換算することで、現状から目標までの差、対策を打ったときの進捗度を明確にし、より目標達成の可能性を高めることになります。
たとえば、陸上競技の選手が目標を掲げるときに、「オリンピックに出場する」という目標ではいささか弱い。
あえていえば、「オリンピックに出場する」というのはビジョンであって目標ではありません。オリンピックにでるためにはどのような条件を満たさなければならないか、これがわからなければ目標とはいえないのです。
調べてみると、オリンピックに出場するためには、日本陸上競技連盟が定めた選考レースでどれぐらいの記録を出し、どのレースで何位以内に入賞するといった参加条件が公表されていることがすぐにわかるはずです。
標準記録は〇秒以内で、かつ、何月何日に行われる何というレースで何位以内ということが決まっているのだから、あとはやることがおのずと導き出されます。
たとえば、自分のベスト記録と出場条件の記録の間には3秒の差があったとしましょう。どうすれば10秒の差が埋められるか、考えます。筋力トレーニングの強化で1秒、フォームの改善で1秒、スタートダッシュの強化で1秒といったように仮説を立てていって、実践しては進捗状況を見て練習方法や戦略を工夫する。こうした継続的努力の積み上げによって、始めて目標値に近づいていくのです。
ビジネスの場合も同様、「業界一位になる」、「ライバルの抜く」というのはビジョンであって目標ではありません。
ビジョンを具体的な指針になる指標に落とし込むためには、測定可能な数値に置き換える必要があります。
つまり、「業界一位になる」、「ライバルを抜く」というビジョンを達成するためには、どれだけ売上ればいいのか。
そこを数値化し、現状との差を測定、達成期日を決めて年間目標、月間目標、週間目標、日間目標に落とし込み、毎日達成度合いをチェックして修正を加えながらゴールへと向かうわけです。