得意先の話を聞く

2016年05月04日

営業の仕事は得意先の話を聞くことだ。元P&G営業本部長ローバックの言葉。

「営業の仕事は得意先の話を聞くことだ。」

私がP&G営業本部に在籍していた今から25年ほど前の話です。

当時の営業本部長にローバックというアメリカ人がいました。

当時のP&Gは「トレードビームズ」という得意先に配布用の小冊子を月に1回発行していました。

内容はP&Gの方向性、新製品紹介、業界情報、得意先の紹介等です。

ある時、大手得意先の卸店の社長とP&Gのローバックの対談ページがありました。

紙面作成でP&Gの広報の担当者が2人の対談風景の写真を掲載することになりました。

初め広報のマネジャーが選んだ写真にローバックはクレームをつけました。

「この写真はダメだ。」広報のマネジャーは理由がわからずダメな理由を聞きました。

ローバックの答えは以下でした。

「この写真は私が話していて、得意先の社長が聞いている瞬間の写真ではないか?営業の仕事は得意先の話を聞くことだ。得意先の社長が話して、私が聞いている写真を掲載しなさい。」

なるほど、初め広報のマネジャーが選んだ写真はローバックが話していて(口を開いている)、得意先の社長が聞いている(口を閉じている)写真でした。

この写真では「私は得意先の話を聞きたいのです。」というローバックの意思が通じないというのです。

正式採用された写真は、得意先の社長が話していて、ローバックが聞いている写真でした。

私は当時、写真1枚まで神経を使うローバックという営業本部長に感銘を受けたものです。

「営業の仕事は得意先の話を聞くことだ。」ここから得意先との信頼関係は始まるのです。

もちろん最終的には、こちらが企画提案して得意先が採用いただかなければなりません。

ただ採用いただくためには、得意先の話を真剣に聞く必要があるのです。

「営業の仕事は得意先の話を聞くことだ。」

今日から実践してください。


















小森コンサルティングオフィス at 22:39コメント(0)トラックバック(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
小森康充
営業トレーナー:小森康充

小森 康充
(こもり やすみつ)

小森コンサルティングオフィス代表
人材育成トレーナー

高い営業能力と顧客コミュニケーション能力により常にハイレベルな売上目標を達成。

世界的エクセレントカンパニーにおいて、アジアパシフィック最優秀マネージャー等数々の表彰を受ける。

後に世界No.1サクセスコーチであるアンソニー・ロビンズのコーチングスキルを習得。

卓越した営業スキルに世界No.1のコーチングスキルをミックス。独自のスキルを確立。

小森コンサルティングオフィスオフィシャルサイト

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