田坂広志
2014年06月04日
「ダボス会議に見る 世界のトップリーダーの話術」 〜言葉を超えたメッセージの戦い〜田坂広志著 東洋経済 おすすめ書籍の紹介
「ダボス会議に見る 世界のトップリーダーの話術」 〜言葉を超えたメッセージの戦い〜
田坂広志著 東洋経済 を読んでいる。
プレゼンテーションについて、たいへん勉強になる1冊である。
著者の田坂広志氏は、東京大学工学部卒、工学博士、米国シンクタンク勤務を経て日本総合研究所の設立に参画。同研究所フォロー。多摩大学大学院教授。東日本大震災、福島原発事故に伴い、内閣官房参与に就任。
4人のノーベル賞受賞者が名誉会員を務める世界賢人会議の日本代表。経営者やリーダーが「変革の知性」を学ぶ「田坂塾」も開塾されている。
本書は世界のトップリーダー2500名が集まるダボス会議でのプレゼンテーションをもとに、世界レベルのプレゼンテーションのポイントを実例をもとにわかりやすく解説されている。
たいへん勉強になるプレゼンテーションのハイレベル実践テキストである。
私が勉強になったポイントは、
1)スピーチや発言においては、「言葉のメッセージ」以上に、「言葉を超えたメッセージ」が聴衆に伝わる。
2)「経営」の世界や「リーダーシップ」の世界においては「多重人格のマネジメント」が極めて重要である。
3)聴衆の「無言の声」に耳を傾けることは、話術のプロフェッショナルとして腕を磨いていくときの基本になる。
4)話術というものの一つの奥義は、聴衆全体の持つ「場のリズム」を「話者のリズム」に引き込んでいく技術である。
5)言葉には重さがある。
6)情熱的に思いを込めてメッセージを語る自分。その自分を、冷静に見つめ、演じている自分。優れた話者は、必ず、その「二面性」を持っている。
7)大切なことは、自分の個性を知ること。そして、その個性を生かすこと。
8)「余韻」や「間」に、エネルギーを込める。
9)「思考の深さ」が「言葉の重さ」を生む。
10)「話術」の8割は「言葉を超えたメッセージ」
「ダボス会議に見る 世界のトップリーダーの話術」 〜言葉を超えたメッセージの戦い〜
田坂広志著 東洋経済
すべてのビジネスマンに読んでいただきたい、おすすめの書籍である。